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病院で働く、来ている人たちのメディカルブログ

医療系営業のお仕事

医療系メーカーの営業をしている友人のお話。
彼は、大手メーカーに勤務しており、給与、福利厚生等もしっかりとしていた為、安定した仕事だと言っていました。

最近は、御多分に漏れず「働き方改革」ですが、当時は、ちょうどNo残業デーの導入などが世間を騒がしているときだったため、残業もできず、入社時に海外法人向けの顧客に対する営業をしたいと思っていたらしいのですが、現実は厳しく、また、昔ながらの「人の倍仕事をすればいい」も残業や休日出勤は逆に評価が下がるためにできず、飛びぬけた営業成績を修めるまではできなかったそうです。

そんな時に結婚をし、家庭を持つようになると家族との時間も大事にしたいと大手医療法人などの営業ではなく、個人の病院などの営業部署に希望を出したそうです。
理由としては、大手医療補人に対する営業は、どうしても正攻法だけではなく絡めてではないのですが、接待や諸々のお付き合いなどがあり残業ではないのですが、それ以外にいろいろと時間が取られてしまうため、個人の病院への営業を希望したそうです。

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個人の病院というのは、入院等もない場合、営業時間も決まっていますし、商談をするのはある程度決まった時間(診療時間ではない時間や比較的開いている時間など)なので、アポとしては、午前中や午後の早い時間などにして、午後から夕方にかけては事務作業のための時間にすると終業時間ちょうどに帰れるため、彼曰く「絶賛ホワイト」だそうです。
残業がない代わりに朝は早かったのですが、理由としては、他の医療機器メーカーさんとの意見交換など場を設けようとすると朝が一番良かったからです。
他のMRさんたちは、朝、問屋さんに行き商品を売ることが多いので、その方々との交流や開院前の関係者への営業なども以外と朝の方が時間が取れるからです。

そんな彼ですが、結婚前に一度転職を考えた時期があったそうです。
理由としては、たまたまその会社の不祥事が明るみに出て、社会的な制裁等を受けることになったそうです。
その際、減給等も考慮されたそうですが、役員、部長クラスまでが対象で、彼のような中堅社員は対象から外れていたそうです。
結婚を考えたとき、現在の供与基準が前提での生活設計だったのでそれが崩れるとなると厳しいと思ったそうです。
でも、現実問題としては、給与面はそうだったにしても待遇面としては、とても満足しており、「絶賛ホワイト」な会社を辞める決断をするかは本当に悩んだそうです。
偶に個人の病院の病院などで仲良くなった医師と休日にゴルフに行くことはあったても残業が多かったりするわけでないので、家族との時間を考えると確かに悩ましいですね。

そんな彼ですが、一番の失敗はと聞くと必ず話してくれるのが、「薄毛」の話です。
偶然MRの知り合いから育毛剤についての話を聞いていたので話のネタには、困らなかったのですが、お世話になっているお医者さんと薄毛の雑談で盛り上がり、大正製薬の「リアップX5」が手に配はないか相談されたそうです。
その先生は、結構髪の毛が薄く見た目はトレンディ―エンジェルのたかし(斎藤さんじゃない方)にそっくりだったのですが、依頼された商品を昼に頼まれ、その日の6時ぐらいに届けに行ったところ、お医者さんが不在だったので受付の人に事情を伝えて商品を預けたそうです。
すると次の朝お医者さんから電話がかかってきました。
「預けてくれたのは良いけどこういうものはビニール袋じゃなくて中身が見えない紙袋に包んでおいてよぉ」
っと言われ、口調は怒っていませんでしたが、言われてみれば確かにそうするべきだったなと反省したそうです。

医療メーカーの営業として働いていると担当のお医者さんとの仲が良くなり、家族同士の付き合いもあるぐらいです。
それくらい信頼されているという事で営業のやりがいがあったのです。
彼は、その人懐っこさと無駄に養われた「雑談力」を武器に日々頑張っているそうです。

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看護師と幽霊

医療関係者に合う機会が多い私は、一度、その方々から聞いた内容を纏めて見ようと思います。

その看護師は、ちょっとスピリチュアルなことが大好きな方でした。
口癖は、
「産婦人科で学んだ事は、命の尊さです。宇宙で星が生まれるように、赤ちゃんもお母さんのおなかの中で、命のドラマがありました。とても、神秘的でした。」

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しかし、そんな看護師も『移動』があり、一般の外科や内科に行くことになるのですが、産婦人科の現場しか知らなかったため、大変苦労していました。
更年期障害の悪化により、現場を退きましたが、元気なら、現場で退職まで働きたいと思っていました。
そんな30年の看護人生でしたが、現場で働きぬいた事は、私に自信と誇りを与えてくれました。
現場は離れましたが、今後も何らかの形で医療に携わる人生を歩んでいきたいです。
医療現場は、幽霊話の宝庫です。
その朝は、忙しい夜勤でした。一人の患者様がお亡くなりになり、朝の食事時、業者の方とご家族と患者様をお見送りする時のお話です。
患者様はかなり大きめの女性でした。業者のストレッチャーに乗せて、エレベーターに乗りました。
患者様と合わせて大人5人くらいでした。業務用のエレベーターなので、普段からエレベーターの放送はありません。1階だけ、表と裏の両方の出入り口がありました。優先順位として、1階に到着すると、表のドアから開くように設定してありました。
エレベーターが一階に到着し、表のドアが開くので、そのままお待ちくださいと、エレベーター内の方には説明していました。
1階に到着しました。表のドアが開きました。みんなエレベーターのドアが閉まるのを待っていたら、
《後からお乗りの方は降りてください》とのエレベーターのアナウンスが流れたのです。
ご家族も私も顔を見合わせました。だって誰も乗ってきていないからです。
やはり面白いことは、仕事以外に多いです。命を守るお仕事、普段から緊張の連続です。ふざけてはいけません。仕事の為に意見を戦わせたりしても、時間外は、盛り上がります。医療系の飲み会は最高です。一般のかた、引く方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。そうして、緊張と緩和をうまく調節しながら、普段のお仕事頑張っています。
そんな緊張感たっぷりの現場にも、多少のいこいの時間はあります。
急変の患者様がいなく、病棟自体が落ち着いている時に、誰かが話し始めます。患者様の事やご家族の事、スタッフやドクターのことです。看護師は不規則勤務で24時間体制なので、出勤する度、自分の知らなかった情報を誰かが提供してくれるのです。

患者様が脱走して、夜勤でいなくなる患者様がおられました。電話しても繋がらないいわば常習犯でした。夜中お酒飲んで帰ってくる方でした。勿論強制退院のケースになりますが、また、ニコニコして謝るのが大変上手な方でした。
忙しく救急対応している時に、本人が救急車で運ばれてきました。
医療の話は申し送りでされます。そんな時の申し送りから外れていくような裏話の時間が、楽しかったです。

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